好漢紹介
義膽忠肝豪傑
胸中武藝精通
超群出衆果英雄
彎弓能射虎
提劍可誅龍
一表堂堂神鬼怕
形容凜凜威風
面如重棗色通紅
雲長重出世
人號美髯公てんまんせい びぜんこう しゅどう
天満星 美髯公 朱仝
済州鄆城県の都頭。身の丈八尺四、五寸、髯の長さは一尺五寸、顔は大きな棗のよう、眼は星のように鋭く、容貌が関羽にそっくりで、あだ名は美髯公。朴刀の使い手。地方の物持ちで、義にあつく金銭には淡泊。世の好漢を交わるのを好み、晁蓋や宋江とも親交がある。武芸の腕も確か。
ある時、知県の時文彬に命じられて、雷横と共に県管内の巡回を行う。同僚の雷横とは任務を共にすることが多かった。のち、生辰綱(蔡京の誕生日祝いの品)強奪事件の犯人が、鄆城県東渓村の保正・晁蓋一味であるということがわかると、知県・時文彬は、県尉以下朱仝、雷横らを遣わして晁蓋を逮捕に行かせる。晁蓋と親交のあった朱仝と雷横は互いに密かに晁蓋を逃がすことを考える。朱仝は、晁蓋の屋敷の裏手を押さえるふりをして裏口から晁蓋を逃がした。
後、鄆城県の押司・宋江が妾の閻婆惜を刺殺する事件が起きる。及時雨と慕われる宋江が罪を起こしたとは信じられない知県だったが、やむをえず朱仝と雷横を遣わして、宋江の実家である宋家村の宋太公の屋敷を捜索させる。宋江とも懇意であった朱仝は、屋敷内の仏壇の下のあなぐらで宋江を発見するが、これを見逃し宋江に逃亡を勧めた。
さらに後、新任の知県のもとでは牢役人をつとめる。雷横が、新任知県のお気に入りの芸妓である白秀英を殴り殺してしまい投獄されてくると、朱仝は雷横の世話をすることになる。朱仝は、続けて雷横を済州に護送する人を受けるが、雷横が済州で死刑になることを避けられないと考えた朱仝は、護送の途中に雷横を逃がす。このため朱仝は罪を受け、滄州の牢城へ流罪となる。流刑先の滄州では、立派な風貌から知県に気に入られ、役所での雑用係に登用される。また知県の四歳の息子にも気に入られ、遊び相手を務めることになる。ある日、坊ちゃんとともに盂蘭盆の祭りに出ているとき、朱仝は出先で梁山泊に身を寄せていた雷横と呉用に出会い、仲間入りの誘いを受ける。朱仝は、かたくなにこれを断るが、雷横らと話し込んでいる間に坊ちゃんの姿を見失ってしまう。急いで坊ちゃんを捜した朱仝だが、茂みの中で頭を割られて死んでいる坊ちゃんを発見する。呉用とともにやってきていた李逵が、宋江らの命で朱仝を仲間に引き入れるためにやったのだという。怒りで我を忘れた朱仝は、李逵を柴進の屋敷まで追いかけ、李逵を殺そうとする。柴進や呉用・雷横にとりなされた朱仝は、李逵を柴進の屋敷に留め置くことを条件に梁山泊へ仲間入りする。
入山後は騎兵や歩兵の頭領を務める。対呼延灼戦、青州戦、華州戦、芒碭山戦、曽頭市戦、東昌府戦に参戦。対呼延灼戦では、初戦では宋江の本隊の一角を率い、のちにトウ飛と共に歩兵の一隊を率いた。青州戦では柴進・李俊・張横とともに第四隊を率いた。華州戦では、花栄・徐寧・李応とともに護衛兵に扮して賀太守を待ち受けた。芒碭山の戦いでは、公孫勝の八卦の陣の一角を務めた。北京戦では公孫勝らと共に梁山泊へ残って守りを固めた。曽頭市の戦いでは、雷横・鄒淵・鄒潤とともに歩兵をひきいて西の寨を攻め、曽密を突き殺した。東昌府の戦いでは、雷横と二人がかりで張清に襲いかかるが、首筋に石つぶてを受け逃げ帰った。
梁山泊での席次は第12位、騎兵軍の小彪将兼斥候八員のひとり。