好漢紹介

ちかいせい  しんきぐんし  しゅぶ
地魁星 神機軍師 朱武
 
 少華山の山賊の頭領。武芸の腕はそれほどでもないが、兵法に通じ謀略に長け、あだ名は神機軍師。定遠県の出身。双刀の使い手。頬は紅く眼はするどく、白い顔に細い髯、道服を身にまとう。同じく少華山の頭領である陳達・楊春とは義兄弟の仲。
 ある時、華陰県の食糧を奪いに陳達が下山していったところ、史家村の史進と争いとなり陳達は捕らわれの身となってしまう。史進の強さを恐れた朱武は一計を案じ、楊春と共に下山し、史進の元を訪れる。そして、陳達とは生死を共にすると誓った中であるので三人共々役所に突き出すよう、と泣いて訴えた。史進は朱武らの義侠心に打たれ陳達を解放し、この後、史進と少華山の好漢たちは親しくつきあうようになる。しかし、この事が華陰県役所へ漏れ、史進は少華山の好漢との義を重んじ、屋敷を焼き払い捕り手を斬って逃亡した。
 朱武らは、史進を少華山の首領に迎えようとするが、史進は山賊になることをよしとせず旅に出た。しかし落ち着く先の見つからなかった史進は、結局少華山の首領に迎え入れられる。ある時、史進が青州の賀太守のもとに捕らわれてしまう。朱武らは史進を仲間に加えようとやってきた梁山泊の好漢たちの力を借りて、青州城を破り史進を救い出し、そのまま少華山を離れて梁山泊に仲間入りした。
 入山直後、史進らとともに芒碭山の賊討伐に出陣するが、緒戦で大敗。公孫勝の援軍を得た後は、丘の上から旗を振って軍を指揮し、芒碭山軍を追い詰めた。
 梁山泊での席次は第37位、軍事を参謀する頭領。

ちさつせい  ちんさんざん  こうしん
地煞星 鎮三山 黄信

 青州の兵馬都監。青州管内にある賊が巣くう三山(清風山・二竜山・桃花山)を鎮圧すると豪語していたため、あだ名は鎮三山。喪門剣と呼ばれる剣の使い手。上役の秦明と親しく、武芸を学んでいた。
 清風寨の知寨・劉高は、副知寨の花栄が清風山の賊・張三(宋江の仮名)と通じていることを疑い、ひそかに張三を捕らえ、また武官の花栄を捕らえるために青州城へ援助を求めた。青州城からは、兵馬都監の黄信が遣わされる。黄信は、劉高と花栄を仲裁するためと偽って、花栄を本寨に呼び出し、劉高との宴席の途中で花栄を捕らえた。黄信と劉高は、張三(宋江)と花栄を青州城へ護送していくが、途中清風山の三好漢(燕順・王英・鄭天寿)に襲われ、黄信は、やむなく護送車を捨てて単騎清風寨へ逃げ帰った。この時、劉高は捕らわれて殺されてしまい、黄信は清風寨を堅く守り、青州城へ援軍を求めた。
 青州城からは、兵馬総管の秦明が、清風山の賊討伐に遣わされるが敗れ、逆に秦明も宋江たちの仲間入りしてしまった。黄信は、上役の秦明に説得されたことと、張三が実は名声高い山東の宋江であることを知ったため、清風寨を開いて花栄の家族を救い出し、自らも宋江らへ仲間入りし、一行は梁山泊へ身を投じる。
 入山後は騎兵の頭領を務める。宋江が江州にて囚われの身となると、晁蓋らと共に江州へ乗り込んでいって、処刑間際の宋江を救い出した。祝家荘との戦いでは、敵の伏兵に遭い捕虜となり祝家荘へ連行され、呼延灼との戦いでは、官軍の猛攻の前に負傷するなど苦戦もしたが、その他、曽頭市戦、芒碭山戦、北京戦、凌州戦、東昌府戦と数々の戦いに参戦した。関勝が梁山泊討伐に押し寄せたときは、計略で寝返ったふりをした呼延灼と戦いわざと敗れる役目を果たした。
 梁山泊での席次は第38位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

ちゆうせい  びょううつち  そんりゅう
地雄星 病尉遅 孫立

 登州の兵馬提轄。顔は薄黄色く、竹節虎眼鞭の使い手で、唐の名将・尉遅恭になぞらえて、あだ名は病尉遅。身の丈八尺の巨漢で顎に髯をたくわえる。鞭の他、長鎗を操り、強弓を引く。先祖は瓊州の人。弟に孫新、妻は楽大娘子(楽和の姉)。欒廷玉とは、武芸の同門。
 ある時、親類の解珍・解宝兄弟が無実の罪で投獄されてしまう。孫新・顧大嫂の弟夫婦は、親類の牢役人楽和や登雲山の賊の鄒淵・鄒潤らとともに牢を破って解兄弟を救い出すことを企てる。孫立は反対だったが、孫新に半ば強引に説得されて牢破りに加わる。見事解兄弟を救い出した一行は、登州を離れ梁山泊へ身を投じようとする。おりしも梁山泊は祝家荘との戦中。孫立一行は、知古の欒廷玉を訪れるふりをして祝家荘へ潜入。戦いのさなか、内部から祝家荘を攪乱し梁山泊軍を勝利に導いた。
 入山後は騎兵の頭領を務める。呼延灼率いる官軍との戦いでは、先鋒の第五隊を率い、同じく鞭の使い手である敵将呼延灼と壮絶な一騎打ちを繰り広げ、その姿はまさしく尉遅恭と呼延賛さながらであった。その他、高唐州戦、青州戦、曽頭市戦、芒碭山戦、北京戦、凌州戦、東昌府戦と数々の戦いに参戦した。
 梁山泊での席次は第39位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

ちけつせい  しゅうぐんば  せんさん
地傑星 醜郡馬 宣賛

 東京の衙門防禦使保義。容貌醜く、縮れた黄色い髪、赤い鬚、でこぼこの黒い顔、天を向いた鼻。以前ある王のもとで郡馬(王の女婿)であったことからあだ名は醜郡馬。身の丈八尺、鋼刀を使い、矢数比べにて番将を破り郡王の女婿に迎えられていたが、王女は彼の容貌が醜いのを苦に死んでしまった。その容貌のため重く用いられることが無く、兵馬保義士にとどまり、童貫には嫌われていた。

 朝廷は北京が梁山泊軍に攻められ、苦戦しているということを聞き協議する。この時、宣賛はかつての知古で、蒲東県巡検の関勝を推挙する。蔡京は、宣賛に関勝を迎えに行かせ、彼を召し出す。関勝は、梁山泊討伐の総指揮使にとりたてられ、宣賛と郝思文は副将を務めた。関勝らは梁山泊軍本拠に攻め寄せるが、関勝は梁山泊の計に落ちて捕まり、宣賛も秦明・孫立にかなわず捕らえられる。宋江に解かれ同じく捕らえられた関勝・郝思文と共に梁山泊に降る。

 つづく凌州戦でさっそく関勝に従って出陣するが、深追いして敵将魏定国に捕まってしまい、東京へ護送されるところを李逵らに救い出された。東昌府の戦い
では、張清の石つぶてを口のあたりに受けもんどり打って落馬した。

 梁山泊での席次は第40位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。


ちゆうせい  せいぼくかん  かくしぶん
地勇星 井木犴 郝思文

 蒲東県の軍官。母親が井の星(星座。二十八宿の井宿)が胎内に入る夢をみて彼を身ごもったことから、あだ名は井木犴。武芸十八般に精通している。関勝とは義兄弟のなか。

 宣賛の推挙で太師の蔡京から梁山泊討伐の命を受けた関勝に従って副将をつとめる。梁山泊軍の北京遠征中に、関勝・宣賛と共に梁山泊軍本拠に攻め寄せる。しかし、関勝は梁山泊の計に落ちて捕まり、?思文も林冲・花栄らと戦ったがかなわず、逃走するところを扈三娘のからめ縄に捕まり、生け捕られる。宋江に解かれ同じく捕らえられた関勝・宣賛と共に梁山泊に降る。

 つづく凌州戦でさっそく関勝に従って出陣するが、深追いして敵将単廷珪に捕まってしまい、東京へ護送されるところを李逵らに救い出された。その後、東昌府の戦いに参戦した。

 梁山泊での席次は第41位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。


ちいせい  ひゃくしょうしょう  かんとう
地威星 百勝将 韓滔

 陳州の団練使。武挙に合格した実力の持ち主で、あだ名は百勝将。東京開封府の出身。棗木槊の使い手。
 梁山泊討伐の総大将に抜擢された呼延灼に推薦されて、彭玘と共に先鋒に任じられる。呼延灼、彭?と共に軍を率いて梁山泊へ押し寄せる。韓滔は先陣を切って梁山泊の先鋒・秦明と渡り合うが、苦戦し呼延灼に救い出された。その後は、連還馬を用いて大いに梁山泊軍を苦しめた。しかし梁山泊の鈎鎌鎗に連還馬法を破られ、韓滔は、劉唐と杜遷に生け捕られた。宋江に投降を薦められ、また先に降っていた彭?や凌振にも説得され、梁山泊に身を投じる。
 入山後は騎兵の頭領を勤める。北京戦では、秦明の副将をつとめ、弓で敵将索超の左腕を射貫いて負傷させた。東平府の戦いでは真っ先に董平を相手取って戦うが、勝ちを制することは出来なかった。東昌府の戦いでは、飛び出していって張清と戦うが、石つぶてを鼻の下に当てられ負傷して逃げ帰った。
 梁山泊での席次は第42位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

ちえいせい  てんもくしょう  ほうき
地英星 天目将 彭玘

 潁州の団練使。代々武将の家柄の者で、あだ名は天目将。東京開封府の出身。三尖両刃刀の使い手。
 梁山泊討伐の総大将に抜擢された呼延灼に推薦されて、韓滔と共に先鋒に任じられる。呼延灼、韓滔と共に軍を率いて梁山泊へ押し寄せる。緒戦では、梁山泊軍の花栄を相手取って戦うが、分が悪く呼延灼に救い出される。続いて一丈青扈三娘を相手取って戦う。扈三娘が退いたところを深追いしてしまい、絡め縄を投げつけられて落馬し捕虜となった。山寨へ連行された彭玘は、宋江に説かれて梁山泊へ投降した。また、彭?はその後捕らえられてきた凌振や韓滔を説得し、梁山泊へ投降させた。
 入山後は騎兵の頭領を勤める。北京戦、東平府の戦いに参戦。東昌府の戦いでは、韓滔が張清の石つぶてで負傷させられたのを見て、怒って飛び出していくが、彭玘自らも張清の石つぶてを頬に当てられ、武器を放り出して自陣へ逃げ帰った。
 梁山泊での席次は第43位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

ちきせい  せいすいしょう  ぜんていけい
地奇星 聖水将 単廷珪

 凌州の団練使。水攻めを得意とし、あだ名は聖水将。黒い鎧をつけ、黒い馬に乗り、黒桿槍(黒い柄の槍)を使う。関勝がかつて凌州に務めていたときの部下。
 単廷珪・魏定国は蔡京の推薦で朝廷より梁山泊討伐の命を受ける。これを察知した梁山泊は逆に関勝・宣賛・?思文らに凌州を攻めさせる。単廷珪は魏定国とともに、これを迎え撃ち、伏兵を用いて宣賛・郝思文を生け捕る。しかし関勝との一騎討ちにはかなわず、峰打ちを受けて落馬し、説得されて梁山泊に投降する。
 入山後は騎兵を務める。曽頭市の戦いでは、関勝、魏定国と共に、青州からの援軍を蹴散らした。また東昌府の戦いに参戦した。
 梁山泊での席次は第44位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

ちもうせい  しんかしょう  ぎていこく
地猛星 神火将 魏定国

 凌州の団練使。火攻めを得意とし、あだ名は神火将。赤い鎧をつけ、赤い馬に乗り、熟銅刀を使う。関勝がかつて凌州に務めていたときの部下。
 単廷珪・魏定国は蔡京の推薦で朝廷より梁山泊討伐の命を受ける。これを察知した梁山泊は逆に関勝・宣賛・思文らに凌州を攻めさせる。魏定国は単廷珪とともに、これを迎え撃ち、伏兵を用いて宣賛・郝思文を生け捕る。単廷珪が関勝に敗れ投降し、凌州城が破られた後も、中陵県でかたくなに城を守った。しかし、関勝が単騎で説得に訪れ義をもって降伏を説いたため、これに応じ梁山泊入りする。
 入山後は騎兵を務める。曽頭市の戦いでは、関勝、単廷珪と共に、青州からの援軍を蹴散らした。また東昌府の戦いに参戦した。
 梁山泊での席次は第45位、馬軍小彪将兼斥候十六員の一人。

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